自民党の外交部会と領土に関する特命委員会は16日開いた緊急合同委員会で天皇陛下に李明博韓国大統領が独立運動で亡くなった人らへの謝罪を求めた発言について「極めて礼を失し、到底容認できない。謝罪のうえ、撤回を求める」との声明を発表した。
これは李大統領が天皇陛下の韓国訪問について「韓国を訪問したいなら、独立運動で亡くなった方々に対し心からの謝罪をする必要がある」と述べたことに対しての声明で、自民党の外交部会らは「天皇陛下の韓国訪問については李大統領が平成20年に来日した際、両陛下に直接招請したものであるにもかかわらず、謝罪がなければ訪韓の必要がないなどと発言することは、極めて礼を失するものであり、到底容認し得ず、謝罪の上、撤回を強く求める」と抗議している。
また、李明博大統領が15日の光復節の演説で従軍慰安婦問題についても「日本の責任ある措置を求める」としたことに対して「1965年の日韓基本条約において、いわゆる従軍慰安婦問題等を含めた諸問題は完全かつ最終的に解決されており、人道上の措置も講じている。昨年12月に李大統領が来日した際に、野田首相が知恵を絞っていきたいと不用意な発言をしたことが、今回の大統領発言の一因とも言える」と総理の発言を不用意と批判。「政権交代後、民主党政権は竹島を不法占拠と言わず、韓国に対し不必要な謝罪談話を行うなど、常に誤ったメッセージを発信し続けている」とした。
そのうえで、自民党外交部会らは「今回の大統領上陸に続き、竹島では新たな工事が進み、8月19日には大統領直筆の石碑の除幕式が計画されるなど韓国の行動は歯止めが効かなくなっている。政府はICJ提訴や日韓スワップ協定更新の見直しなど、対韓政策の総合的見直しを図るべき」と早期の対応を求めている。
また「この3年間で韓国、中国、ロシアとの外交関係は最悪の状態となり、米国との信頼関係も低下している。その責任は全て民主党政権にある」とした。
(編集担当:森高龍二)