海外市場では、欧米系及びアジア系のグローバル企業が戦略的なマーケティング活動を大胆に推進してくる中で、多くの日本企業が厳しい競争下にあるという。
さらに、アジアにおける日本企業の経営課題として、現地の優秀な人材の安定的な確保と維持があげられます。就職・転職先として、企業ブランド力の強化と社員に対するロイヤリティ強化が喫緊の課題となっている。
これを受け、博報堂グループのコンサルティング会社、博報堂コンサルティングは27日、シンガポールのコンサルティング会社「WATATAWA」社と2014年5月、業務提携を締結し、アジア市場及び日本市場におけるブランド・マーケティング戦略のコンサルティングサービスを共同で提供することに合意したと発表した。
今回の業務提携により、博報堂コンサルティングが持つ日本企業の理解とWATATAWA社のアジアでの経験・ノウハウ、グローバル視点とを融合し、日本企業がアジア市場において抱えているブランド・マーケティングに関する社内外の課題を解決するための包括的なコンサルティングサービスを提供する。さら、企業ビジョン、価値観を共有していくエンブロイヤーブランディング、インターナルブランディングなどのニーズにも対応するソリューションも提供していく方針だ。
WATATAWA(日本語名:ワタタワコンサルティング)は、本社所在地はシンガポール。設立年は2010年、従業員数は10名だ。投資家コミュニケーション、トップマネジメントカウンセリング、企業内社会イノベーション支援などの業務に強みを持つ、コミュニケーション・マーケティング戦略を専門とするコンサルティング会社。創業者は、アジアにおけるオリンピックやFIFAワールドカップなどの歴史的イベントや、アジア各国政府などのコミュニケーション活動の経験を持つという。
なお、博報堂グループは、14年度~18年度中期経営計画において、「統合マーケティング・マネジメント力で、得意先の事業価値を向上する、世界一級のマーケティング・カンパニー」の実現を目標としている。今回の提携については、アジアを中心とした新興国でのビジネス・ネットワーク体制の強化のための具体施策の一環となる。
電通、そして今回の博報堂の海外市場進出が続いている。インターネットの普及とともにビジネスもグローバル化しており、それに対応しなければ勝者とならないのだ。日本を代表する広告代理店の動向を見守りたい。(編集担当:慶尾六郎)