ルノー・ジャポンによるマニアックとも言えるスポーティモデルのリリースが続く。先月6月には、メガーヌのスポーティモデルであるGT220をマイナーチェンジして発表した。ルノー・メガーヌGT220の日本未導入だった個性派フレンチ・ハッチバック(HB)車として欧州のファンにアピールしてきたモデルだ。
今回、発表となったモデルは、そのメガーヌGTの実弟といえるルーテシアGTだ。フロントデザインをルノーの新デザイン戦略に沿ったアグレッシブなデザインへと一新し7月10日から全国のルノー正規ディーラーで販売を開始した。
ルノー・ルーテシアは、そのフレンチ・ハッチらしい刺激的なデザインでファンに支持されている。パワーユニットは欧州でトレンドのダウンサイジングに則った1.2リッター直列4気筒直噴ターボエンジンで、2リッタークラスのユニットに匹敵する最高出力120ps(88kW)/4900rpm、最大トルク19.4kg.m(190Nm)/2000rpmというアウトプットを持つ。ボア×ストローク72.2×73.1mmというほぼスクエアなシリンダー容量を持ったエンジンが、比較的低回転で高出力&大トルクを発生させ、高いドライバビリティをルーテシアに与えている。
組み合わせるトランスミッションは、ふた組のクラッチシステムでエンジンからの出力をスムーズかつ効率良く路面に伝えるエフィシエント・デュアル・クラッチ。つまり、マニュアルミッションベースの2ペダルシステムだ。
ルノー・ルーテシアGTは、ベースであるルーテシアの走行性能をさらに高め、快適性の高い走りでも、スポーティな走りでも、シーンに応じた走りが楽しめるモデルとして開発したという。
GTには、搭載エンジンの特性を変える「R.S.ドライブ」を搭載し、日常の快適性を重視した「ノーマルモード」とスポーティな走りを提供する「スポーツモード」が選択できる。ステアリングコラムに取り付けられたパドルで素早いマニュアルシフトが可能となっている。
なお、GT専用の足回りは、ルノー社のモータースポーツと特別なスポーツモデルの開発を担う“ルノー・スポール(R.S.)がチューニングし、前ストラットサスのスプリングレートは40%、ダンパー減衰力は30%高めた。
GTはエクステリアにも特別な意匠が与えられている。LEDランプが組み込まれた専用デザインのフロントバンパー、専用グレーメタリックのリアアンダープロテクター、R.S.リアスポイラーなどがGTであることを主張する。
インテリアではルーテシア・ルノー・スポールと同形状のGTロゴ入りのスポーツシートが与えられたほか、GTロゴ入り専用レザーステアリング、滑り止めラバー付アルミペダルなどが装備される。また、専用クロームデュアルエキゾーストパイプを装着し、「排気音」のチューニングにも拘ったという。
このルノー・ルーテシアGTの価格は259.0万円。ボディカラーは全4色。(編集担当:吉田恒)