mixi、「モンスト」効果により業績が回復

2014年08月11日 07:16

 「Twitter(ツイッター)」や「Facebook(フェイスブック)」など、現在では様々なSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)があるが、この日本で最初のその「SNS」という言葉を定着させたのは、やはり「mixi<2121>(ミクシィ)」ではないだろうか? しかし前述したようなSNSの台頭により、一時期はその利用者数が減少するなど苦戦を強いられることとなったmixiではあるが、ここにきてその業績が息を吹き返し始めている。

 8日、mixiが2014年4~6月期の連結決算を発表。それによれば、売上高は前年同期の約5.9倍の127億円、営業利益が前年同期の8400万円赤字に対して46億円の黒字、最終損益は前年同期の2億円の赤字に対して、29億円の黒字という結果であった。売上高、営業利益、最終損益ともに前年同期を大きく上回る結果となった。

 こうした業績回復の背景には、昨年秋ごろより配信を開始したスマートフォン(多機能携帯電話)向けゲーム「モンスターストライク(モンスト)」の好調さなどがある。14年4~6月期の「モンスターストライク」の売上高は100億円を突破しており、またその売上の多くを「モンスターストライク」が占めているメディア・コンテンツ事業の営業利益も、前年同期より13倍増え50億円となった。

 そして15年3月期通期の業績予想については、これまで売上高を前期比約3.3倍の400億円、最終損益を前期の2億円赤字に対して60億円の黒字と予想していたが、「モンスターストライク」による課金収入がどの程度伸びるか予想が困難なことから「未定」に修正した。

 また同日に発表された14年4~9月期の連結業績予想についても、やはり「モンスターストライク」による課金収入が全体をけん引するとの見通しから、売上高を前年同期の約8.3倍の330億円に、最終損益も前年同期の13億円赤字に対して80億円の黒字に上方修正した。

 現在も「モンスターストライク」の利用者数は順調に増加し続けている。7月には利用者数が1000万人を超え、さらには台湾などでも利用者数が70万人と超えており、海外でも順調に推移している。mixiはこの「モンスターストライク」は世界に通用するゲームになるとの見通しを持っており、今後は中国などでも配信を開始する予定だ。(編集担当:滝川幸平)