安倍晋三総理は終戦記念日の15日、政府主催の全国戦没者追悼式で「日本の野山を蝉しぐれが包んでいます。69年前もそうだったのでしょう。歳月がいかに流れても、私たちには変えてはならない道があります。今日は、その、平和への誓いを新たにする日です」と英霊の前に平和への誓いを新たにした。
そして「私たちは歴史に謙虚に向き合い、その教訓を深く胸に刻みながら、今を生きる世代、そして明日を生きる世代のために、国の未来を切り拓いてまいります」とし「世界の恒久平和に、能うる限り貢献し、万人が、心豊かに暮らせる世の中の実現に全力を尽くしてまいります」と世界の恒久平和に能うる限り貢献との表現で積極的平和主義をアピールした。
しかし、あいさつの中では安全保障法制の整備への取り組みや先の戦争でのアジア諸国への加害責任については触れなかった。
追悼式では天皇皇后両陛下がご臨席された。天皇陛下は「歴史を顧み、戦争の惨禍が再び繰り返されないことを切に願い、全国民と共に、戦陣に散り、戦禍に倒れた人々に対し、心から追悼の意を表し、世界の平和と我が国の一層の発展を祈ります」と述べられた。
追悼式は日本武道館で開かれ、さきの大戦で亡くなった約310万人の冥福を祈った。一方、安倍総理はこの日、A級戦犯を合祀する靖国神社への参拝は行わず、自民党総裁として総裁補佐を通し私費で玉串料を奉納するにとどめた。(編集担当:森高龍二)