日産、中国でEV車の販売を開始。日系としては初

2014年09月12日 09:46

 クリーンなエネルギーで走行することのできるEV車(電気自動車)の国内の普及率は、どんどん高まりつつある。環境に配慮しながら車を運転したいという、エコロジー志向の人が増えたことや、充電スタンドなど、EV車を取り巻く環境が整備されるつつあることなどが、その普及に一役買っているのだろう。こうして国内で保有者が増加傾向にあるEV車だが、10日に日産自動車<7201>が中国でのEV車の販売を開始した。

 10日、日産自動車は、合弁会社である東風日産乗用車で生産している中国専用のブランド「ヴァヌーシア」のEV車である「e30(晨風)」の販売を開始したとの発表を行った。こうして日系の企業が中国でEV車の販売を行うのは、今回が初めてのこととなる。

 EV車は水素を燃料に用いる燃料電池車(FCV)と並んで、次世代のエコカーの主力と考えられている。大気汚染が深刻な社会問題となっており、また世界最大の販売台数を誇る中国自動車市場において、日産自動車は2018年までにEV市場のシェア20%の獲得を目指すとしている。

 今回販売が開始された「e30(晨風)」は、国内で販売されている「リーフ」をベースに作られたもので、これを中国向けに改良している。1回30分の急速充電で、175キロの距離を走行することが可能だという。販売価格は26万7800元(約467万円)であり、高級自動車ともいえる販売価格ではあるが、中国政府は9月1日から、深刻な社会問題となっている大気汚染改善の対策として、11社17車種のEV車を購入した際、10%の所得税を免除するという施策を行っている。そして「e30(晨風)」は日系企業の中で唯一、免税対象の車種に選ばれた。

 販売価格が26万7800元とやや割高な印象を受ける「e30(晨風)」だが、深刻な大気汚染により中国国内では、こうしたEV車の普及が期待されている。これが追い風となれば、「e30(晨風)」の販売台数もきっと伸びることだろう。はたして日系企業初となる中国市場でのEV車販売はどのような結果となるのか、今後の動向に注目したい。(編集担当:滝川幸平)