宮沢洋一経済産業大臣が原発再稼働に関するマスコミのインタビューで「世界で最も厳しい規制基準という言葉を使ったのかどうか。使ったとすれば、その根拠は」などの質問主意書が菅直人元総理から衆院議長に出された。菅元総理は「11月4日に閣議決定のうえ、(政府回答が)送られてくる予定」としている。
菅元総理は「フランスなどヨーロッパの原発設置の基準では(1)航空機の意図的衝突に備え格納容器を二重にすること、(2)東京電力福島第一原発事故で起きたメルトダウンした核燃料が圧力容器を突き抜ける『メルトスルー』に備え、メルトダウンした核燃料を格納容器の外に出さずに冷やせるように『コアキャッチャー』を設けることが盛り込まれている。しかし日本の規制基準には(1)(2)は盛り込まれていない。ヨーロッパ基準は日本の規制基準より厳しいことは明らか」と「世界で最も厳しい規制基準」とは事実は違うと反論している。政府は安全神話に代わる言葉のように「世界で最も厳しい規制基準」と頻繁に使用している。その点でも政府回答は注目される。
また、菅元総理は27日の自身のブログで「経産省は原子力産業を守るため、原発がコスト高でも採算に合うように差額を補てんする法律まで検討し始めた」と指摘。
こうした動きも踏まえ「国民の70%が脱原発を望んでいるのに、国会議員の70%が原発容認という状況を次期国政選挙で正さなくてはならない」と脱原発派を増やすことの必要と「来春の統一自治体選挙でも自分の住む自治体から250キロ圏にある原発の再稼働に反対する市民運動を起こし、候補者に再稼働反対かどうかの意思表明を迫り、脱原発派の候補者を一人でも多く当選させる運動を起こしたい」と地方議会からも脱原発への動きを拡大させたい考えを示した。(編集担当:森高龍二)