通勤・通学時に「動画見る」人は50% 人気のジャンルは?

2014年11月06日 07:34

 スマホやタブレット端末が普及し、電車やバスの中で動画を視聴している人をよく見かけるようになった。電通総研の調査では、電車やバスを利用して通勤・通学する人のうち、約50%が動画を視聴しているという。特に「高校生・大学生」では60%が動画を見ており、「毎日」見ている割合も2割と、他の世代より高い。暇つぶしのため、通勤ストレスを緩和するためなどの理由から、若年層を中心に多くの人が動画を視聴している。

 調査は株式会社電通マクロミルインサイトが、今年6月、東京・神奈川・千葉・埼玉に住む、18歳から49歳までの「通勤者」と、高校生から大学生までの「通学者」を対象に実施。

 通勤中に動画を毎日視聴する人の割合は、男性18~29歳で21.8%、30~39歳で18.6%、女性は18~29歳で18.4%だった。高校生・大学生も、男性21.4%、女性19.6%と、若年層を中心に約2割が「通勤・通学中に、毎日動画を視聴している」と回答した。
 
 動画を視聴している方法を聞いたところ、どの年代でもYouTubeやニコニコ動画などの動画共有サービスの利用が約80%前後を占めた。特に女子高生、女子大生では91.6%と、群を抜いて多い。ワンセグやTV局のビデオオンデマンドサービスなど、「テレビ放送系」は、男性40~49歳(51.8%)、女性30~39歳(50.6%)の利用率が高かった。

 どんなジャンルを視聴しているか尋ねたところ、若年層を中心に「PV・音楽」が圧倒的に多い。そのほか、「報道・ニュース」や「スポーツ」「バラエティー」「お笑い」「ドラマ」「アニメ」など、テレビで人気のコンテンツが多く視聴されていた。どの年代でも、YouTubeなど動画共有サイトの利用率が最も高いにもかかわらず、視聴されているコンテンツは、テレビで人気のジャンルが多いことが明らかになった。
 
 通勤・通学者に動画を視聴する理由は、「ひまつぶしにちょうどいいので」との回答が圧倒的に多く、若年層の女性では特に、「乗車ストレスからの解放」が目立った。近年は、スマホの画面が大型化していることなどから、電通総研では、「動画が視聴されやすい環境が整ってきている」と分析。今後も、電車やバスの中で動画を見る人は増加するという。(編集担当:北条かや)