20代の6割以上がスマホで電子書籍を利用している。また、スキマ時間に読む書籍ジャンルは「小説」がトップであることが判明した。
楽天リサーチ<4755>は、読書に関するインターネット調査を実施した。今回の調査は、2014年8月4日から5日の2日間、楽天リサーチに登録しているモニター(約230万人)の中から、全国の20代~60代の男女1000人を対象にした。
この調査では、「就寝前」、病院などの「サービスの待ち時間」、「待ち合わせ」、「通勤・通学」におけるスキマ時間の読書について調べた。それぞれの状況で主にどのようなジャンルの書籍を読んでいるか聞いたところ、全ての状況において「小説」がトップという結果となった(就寝前:19.2%、サービスの待ち時間:18.5%、待ち合わせ:17.9%、通勤・通学:16.7%)。
また、「通勤・通学」時に主に読んでいるジャンルについて男性、女性にそれぞれに聞いたところ、男性の11.6%が新聞を読んでいると回答したのに対し、女性は2.6%と、男女の間で大きな差がみられた。一方、女性の19.6%が「小説」を読むと回答し、男性の13.8%と比べて5.8ポイント高かった。状況別にみると、「サービスの待ち時間」には、65%の人が何かしらを読んでしていることがわかった。他の状況と比較して「雑誌(ファッション誌)」を読む人が多く、「通勤・通学」と比べると13.4ポイントも高かった。一方、「通勤・通学」では、小説に次いで「新聞」、「マンガ(コミック)」が上位に入った。就寝前は、「マンガ(コミック)」を読む人が多かった。
そして、スキマ時間になんらかのジャンルの電子書籍を読むことがあると回答した人に、いつもどのような端末を使用しているかを聞いた。全体としては「スマートフォン(50.3%)」、「パソコン(35.4%)」が高く、年代別にみると、20代では「スマートフォン(63.9%)」の利用が高く、また、60代では「パソコン(56.0%)」の利用が高い状態となり、年齢によってスマートフォンとパソコンの利用に差があることが見受けられた。20代においては、「電子書籍端末(19.4%)」が他の年代に比べ高い結果となった。ここでいうスキマ時間とは、予定と予定の間に生じた暇な時間、ちょっとした物事に取り組めるわずかな余裕。また広義では通勤・通学や就寝までの1~2時間を指す。また、電子書籍とは、紙に印刷せずに、パソコンや専用端末、携帯電話・スマートフォンなどで読める形にしたものを指す。
若者の紙媒体離れが取り沙汰されだして久しいが、どうやら電子書籍の受け入れが抵抗なく進んでいるようだ。筆者のような紙媒体に愛着のある人間にとっては複雑な心境だ。(編集担当:慶尾六郎)