建設産業戦略会議が建設産業の再生と発展のための方策2012を11日までにとりまとめた。羽田雄一郎建設大臣は「提言を具体化・実現し、子や孫の時代に誇れる国土づくりをすすめたい」としている。
提言では将来の建設産業を見据えて優先的に取り組むべき課題として(1)現場の施工力の再生(2)公正な契約・取引関係の構築と重層下請構造の是正(3)多様な事業領域や多様な契約形態への展開を提言した。
特に現場の施工力再生のために技術者や技能労働者の確保・育成を図ること。公正な契約・取引関係の構築・重層下請構造の是正には下請契約者当事者間の交渉力の格差などによる下請契約の片務性の是正をすすめること。多様な事業領域や多様な契約形態への展開のためには技術力・事業企画力を発揮することをあげた。
技能労働者の確保・育成のためには社会保険など未加入対策の徹底など処遇の改善とともに、登録基幹技能者制度の普及促進などをあげている。また、建設産業の魅力(地域社会への貢献、最先端の技術、ものづくりへの喜び、働き甲斐)の発信など建設産業への就業促進のための戦略的広報のあり方への取り組みもあげた。(編集担当:森高龍二)