ルノー「カングー」、日産「NV200バネット」、MT買うならどっち!?

2014年12月22日 11:49

 秋を感じる頃、知り合いから「マニュアル(MT)のミニバンで良いのない?」と聞かれた。詳しく聞くと「趣味の荷物を多く載せる。遠出もする。家族は4人。でもATとかハイブリッドみたいなのは嫌、予算は250万円」とのこと。最近はほとんどいない人種である。

 通常、この手の用途だとVW「トゥーラン」、ホンダ<7267>「フリードスパイクハイブリッド」、トヨタ<7203>「ノア」「ヴォクシー」「エスクァイア」のハイブリッドモデルを薦める。これらはトルクがあるので荷物や人員を満載にしてもストレスが小さい。

 MTのミニバンということなのでトヨタ「ハイエース」が良いと思い薦めてみたがすでに検討済みで「欲しい仕様が300万円を超えるから無理」と言われた。

 他にないかなと考え、思い出したのがこの夏に乗ったルノー「カングー」だった。ミニバンではないが用途としては問題ないと思った。その時乗ったカングーは1.2リッターダウンサイジングターボエンジンと6MTを搭載する「ゼン」というグレードだった。1.2リッターながらトルクは190Nmもあり、1430kgと最近ではなかなか軽量な車体を楽しく走らせた。一つ気になったことは全幅が1830mmあることだ。試乗した時は広すぎると感じなかったが、住宅地や街中で長く使っていくと気になってくるのかもしれない。

 もう少し日本の道で使いやすい全幅の車はないかと、思い出したのが日産<7201>「NV200」だった。最近は電気自動車の「e-NV200」が話題だ。NV200は1.6リッターガソリンエンジンに5MTを搭載する。重量はカングーより軽量な1240㎏だ。
 
 発売当時に試乗したのはワゴンの4ATだったが、今回はバンの5MTに乗ってみた。通常は荷物を満載にして2000㎏近い状態で走るように作られているのでドライバーのみの1300㎏ちょっとの状態ではトルクの細さは全く感じなかった。

 しかし空荷状態で走ると何か落ち着きがない感じがある。ワゴンと違って内装の質感や雰囲気も割り切った方向に振られている。ダンパーを社外品に交換したり、e-NV200やワゴン用の質感アップパーツを流用したりと考えるとカングーとあまり変わらない価格になりそうだ。

 そういったことを友人に報告し、そして先日、購入の連絡があった。彼が買ったのはなんと日産「エクストレイル」だった。それもクリーンディーゼルの6MTだ。結局みんなSUVなのでしょうか。

 ちなみに車幅が気にならないならカングー、カスタムして良くしていきたいならNV200を薦める。(編集担当:久保田雄城)