TPPでリーダーシップを問われる安倍総理

2012年12月30日 15:54

 参議院選挙を睨みながらの安倍晋三総理。政権運営はTPPに絞っても難しい舵取りを迫られている。

 新党大地の鈴木宗男代表は「(安倍首相は)総選挙の際の遊説では大都市ではTPP推進、地方ではTPPに触れない場面が多かった」と言い、「首相として、責任ある地位について、どんな決断をしていくのか、リーダーシップが問われる事だろう」と野党時代と違い、決断していかねばならない立場の難しさを慮った。

 安倍総理は2012年10月のJAグループ全国大会で、聖域なき関税撤廃を求められるならTPP締結はありえないと断言したが、首相就任会見で「状況、情報を分析しながら、総合的に検討していきたい」と慎重になりつつある。

 日本経済団体連合会など経済界からTPPをはじめとした経済連携の推進を求める声が政府にあがる一方で、農業団体などからは絶対反対の声が届く。TPP交渉参加に参加するのかどうか、結論を先延ばしできない状況下で、安倍総理が通常国会でどのような意思を示していくのか。通常国会に関心が集まりつつある。(編集担当:森高龍二)