安倍晋三総理は10日の記者会見で東電が福島第一原発で汚染水が排水路から海に流出していた事実の公表を「調査結果が分かってから公表するつもりだった」などとして10か月も公表してこなかった問題について「東京電力の情報公開が不十分であったことは、誠に遺憾」とした。
安倍総理は「十分な情報公開を徹底することにより、漁業関係者を始めとする関係者の信頼関係を再構築し、排水路を通じた放射性物質の流出を抑制するための適切な追加対策をとるよう東電に指示している」と語った。
また「安全面についても、原子力規制委員会が変化する施設の状況に応じた能動的な規制を実施していく」とし「東電任せにせず、国も前面に立って廃炉・汚染水対策に取り組んでいく考えだ」と述べた。
一方で「既に我が国は相当量の使用済燃料を保管している」などとして「原発再稼働の有無にかかわらず、高レベル放射性廃棄物の最終処分場が必要であることから逃げることはできない」とし「廃棄物を発生させた現世代の責任として将来世代に負担を先送りしないよう、これまでのやり方を見直し、科学的根拠に基づき、国から適地を提示するなど、国が前面に立って最終処分場をしっかりと確保していく考えだ」と最終処分場の適地を国が提示するなど、確保に国が前面に立つとした。(編集担当:森高龍二)