ペットにかける費用増加、犬は年間「36万円」、猫は「18万円」に

2015年03月12日 12:14

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2015年、ペットにかける費用の見込みを聞いたところ、「増加する見込み」が30.8%、「変わらない見込み」が48.3%で、「減少する見込み」10.1%を大きく上回った

 現在、日本で飼育されているペットは、犬が1034万頭、猫が995万頭。単純計算では、日本人の6人に1人が犬・猫を飼っていることになる(ペットフード協会「全国犬猫飼育実態調査」)。ペットにかける費用も増加傾向だ。アニコム損害保険が、自社のペット保険の契約者に対してウェブアンケートを実施したところ、昨(2014)年、ペットにかけた費用は、犬が前年比108.5%の「36万円」、猫が前年比106.7%の「18万円」で、犬猫ともに増加した。

 最も高額なのは「病気やケガの治療費」で、犬が前年比107.3%(8万円)、猫では、前年比140.1%(4万円)だった。ペットたちが高齢化するにつれ、犬では「誤飲事故」や「骨折」による手術、アレルギーなど定期的な通院が必要な疾患が増えている。猫では「結石」の治療なども挙げられた。10歳以上になると、犬では歯周病による抜歯、白内障の治療や心臓病、腫瘍疾患、猫では腎臓病、糖尿病などの継続治療が必要になることもあるようだ。高齢化で多額の医療費がかかるのは、人もペットも同じかもしれない。

 「フード・おやつ」の費用も、犬が前年同様の4万7000円、猫は前年比107.6%の3万8000円と増加傾向にある。要因として多かったのは、「質のよいものを与えるようにした」「シニア用、ダイエット用などのプレミアムフードを与えるようにした」という健康志向によるもの。また「アレルギー、尿路結石、腎臓疾患などの療法食に変更した」と、病気によってフードを変えた人も目立った。犬猫ともに健康志向が大きく影響している。

 2015年、ペットにかける費用の見込みを聞いたところ、「増加する見込み」が30.8%、「変わらない見込み」が48.3%で、「減少する見込み」10.1%を大きく上回った。「増加する」と答えた飼い主からは、「シニア期に入ったので健康診断の回数を増やす予定」「病気が多くなるかもしれない」など、年齢の上昇にともなう医療費増を見込む回答が目立った。「変わらない」と答えた飼い主からも、「病気やケガをしなければ現状維持の見込み」との声が多く聞かれた。ペットの健康な毎日を願い、愛情と費用をかける飼い主の姿が伺える。(編集担当:北条かや)