維新の党の松野頼久幹事長は5日午後、記者の囲み取材で「上西小百合衆議院議員を昨日付で党籍から除名した」と大阪維新の党に続き、除籍処分を発表した。除名の連絡をした際、上西議員は議員として今任期を全うしたい意向を示したという。議員辞職はしないもようで、当面、無所属で活動するとみられる。
松野幹事長は除籍理由について「党のイメージを著しく損なわせた。また、上西議員の政治家としての存立基盤でもある大阪維新の会を除名されたということも理由だ」と語った。
松野幹事長は身を切る改革を訴えている維新の党として議員の規律を強く求めていることや統一地方選最中で維新の党候補が戦っている状況も踏まえた迅速な対応が求められていることもうかがわせた。
松野幹事長は「本会議を欠席したこと自体は(病気の)診断書も提出されているので(除籍処分の)対象ではない。それ以外の立ち振る舞いによって、党のイメージが損なわれていると思っている。同志として守ってあげたいという気持ちもあったが、苦渋の選択をした」と語った。
除籍処分された上西議員は本年度予算採決を控えた衆院本会議前夜に飲食店を数軒回り、本会議を病欠、数日後には旅行していたとの疑惑報道が出るなどしていた。この点に、上西議員は「本会議当日(3月13日)の数日前から嘔吐、腹痛、頭痛、悪寒をときたま発する状況で、採決に耐えうる状況ではなかった。14日は自宅療養。15日、(旅行していたとの報道があるが)旅行に出かけていた事実は決してない。仕事の一環だった」と旅行を完全否定。しかし、本会議当日前から嘔吐などがあったとしながら、本会議前日に飲食店を回るなど不可解で、国会議員としての資質や自覚が問われている。(編集担当:森高龍二)