携帯大手3社、「iPhone6」で「VoLTE」サービスを開始

2015年04月12日 12:08

iPhone6

「VoLTE」とは、データ通信速度が速いLTE回線を通話に活用することで、これまでカットされていた高音域の音声もクリアに伝達することができるとともに、通話の相手への素早い接続や通話中の高速データ通信が可能となる技術だ

 NTTドコモ<9437>、KDDI<9433>のau、ソフトバンク<9984>の携帯大手3社はいずれも9日、米アップルのスマートフォン(多機能携帯電話)「iPhone(アイフォーン)6」シリーズで、3社それぞれが提供する高音質な通話サービス「VoLTE(ボルテ)」を利用することができるようになったとの発表を行った。この「VoLTE」を「iPhone6」で利用するためには、米アップルが同日に提供を開始した基本ソフト(OS)「iOS8.3」にアップデートする必要があり、「iOS8.3」では「VoLTE」が利用できるようになるだけでなく、パフォーマンスの向上、画面の向きと回転に関する修正なども含まれている。またソフトバンクでは、インターネットでの申し込みが必要となる。

 「VoLTE」とは、データ通信速度が速いLTE回線を通話に活用することで、これまでカットされていた高音域の音声もクリアに伝達することができるとともに、通話の相手への素早い接続や通話中の高速データ通信が可能となる技術だ。ただしLTEサービスエリア外や、ほかの携帯会社の端末と通話する場合には、通常回線に切り替わる。

 NTTドコモでは「iOS 8.3」にアップデートするとともに、キャリア設定をアップデートすることで、NTTドコモのLTEエリアで「VoLTE」が利用できるようになる。アップデート後、設定の4G通信の部分に「音声通話およびデータ」という項目が追加され、これが有効になっていると「VoLTE」を利用することができる。

 ソフトバンクでは「iOS 8.3」へのアップデート、そしてキャリア設定のアップデートを行うとともに、オプション契約として「VoLTEオプション」を申し込むことで、「VoLTE」を利用することができるようになる。なお、「VoLTEオプション」は月額無料となっている。

 auでは「iOS 8.3」にアップデートするとともに、キャリア設定をアップデートすることで、設定画面のモバイルデータ通信の項目の4G通信部分に「音声通話およびデータ」という項目が追加され、これが有効になっていると「VoLTE」を利用することができる。

 ただしauではアップデート直後は「音声通話およびデータ」がオフとなっているので、これを手動で有効にしなければいけない。いずれの状態であっても料金プランや通話料に変更はなく、現状の契約のまま選択することが可能となっている。(編集担当:滝川幸平)