ヤマダ電機とソフトバンクがICT活用のスマートハウス事業強化で提携

2015年05月12日 07:45

 ヤマダ電機<9831>とソフトバンク<9984>がスマートハウス事業で提携した。ヤマダ電機の全国FC店のネットワークとソフトバンクのブロードバンドを利用した大規模なスマートハウス事業を展開を目指す。

 ヤマダ電機は、ソフトバンクとの間の資本業務提携契約の締結および同社に対して第三者割当による自己株式の処分を行うことについて決議したと発表した。ヤマダ電機は、家電量販店として唯一、全都道府県に店舗を展開している。直営店1,023店舗に加え、加盟店総数1万448店舗の地域密着型のFC店舗ネットワークを有しており、この高密度の店舗ネットワークを最大限に活用し、家電製品の販売のみならず、その事業領域の幅と深さを追求した各種ソリューションビジネスの推進や少子高齢化・人口減・インターネット社会に対応したサービスを今後、展開していく予定である。
 
 特に、「スマートハウス」「リフォーム」ソリューションの推進については、現在、子会社のヤマダ・エスバイエルホームやヤマダ・ウッドハウスを通じ、太陽光発電システムやHEMS(家庭内のエネルギー管理システム)、蓄電池を搭載したスマートハウス(新築住宅)の提案を行っている。

 同社店舗駐車場へのモデルハウス及び事務所兼ショールームの設置、同社店舗内へのモデルルームの設置による顧客開拓、同社店舗内「トータルスマニティーライフコーナー(リフォームコーナー)」を通じたリフォーム需要開拓に、住設機器メーカーである株式会社ハウステックのオリジナル商品(キッチン、バス、トイレなど)を融合させ、独自のスマートハウス・リフォーム事業を展開している。

 ここにソフトバンクグループのもつネットワークを活用したブロードバンド事業や自然エネルギー事業、ロボット事業などを同社が独自に展開するスマートハウス事業や各種サービスと新たに融合していくことによって、「家一軒まるごと」かつ「少子高齢化社会」対応のビジネス展開が可能になると考えているという。
 
 このようなICT(情報通信技術)を活用したスマートハウス事業、サービスの展開に加え、これまで築いてきた既存ビジネスとしての携帯電話端末および携帯電話アクセサリーの販売、ブロードバンド(超高速インターネット接続サービス)の取次、パソコンソフトの販売など、取り組みをさらに強化することにより、両社の企業価値の向上を図っていく方針だ。(編集担当:慶尾六郎)