主任クラス以上の女性、自分に必要なのは「感情のコントロール力」

2015年05月24日 21:18

 パソナキャリアは、「主任クラス」以上の役職に就いている20~49歳の女性1000人を対象に「女性リーダーに関する調査2015」を実施した。政府が女性管理職比率の引き上げを掲げる中、女性リーダーたちは何を思うのか。調査は今年4月、ネットエイジアリサーチのモニター会員を対象に、全国に住む主任クラス以上の女性(20~49歳)を対象にウェブアンケートで実施。有効回答1000人のうち、20代は27人、30代は381人、40代は592人だった。役職は、主任クラスが516人と最多で、次いで係長クラスが239人、課長クラスが184人、次長・部長クラスが61人。

 「働くことに対する意気込み」について聞いたところ、「働ける限りは働き続けたい(非常に当てはまる+やや当てはまるの合計)」が86.4%と最多だった。大多数の女性管理職は、できる限り働き続けたいという意欲を持っている。これを子供がいるかどうかでみると、子供がいる女性リーダーのほうが「働き続けたい」と考える割合が高かった。全体平均の86.4%に対し、子供のいる女性では93.6%と高い。「子育てと仕事の両立を目指したい」「子供がいるから頑張れる」という思いもあるのだろうか。

 また、全回答者に対し、「女性リーダーに必要だと思うスキル」を聞いたところ、「感情をコントロールできること」が61.1%で最多となった。「女性は感情的、男性は理性的」という言い方があるが、そうしたジェンダー的な先入観の影響もあるのか、感情をコントロールできることが必要と感じる女性リーダーが多いようだ。次いで「誰に対しても公正であること」(51.6%)、「物事を柔軟に考えること」(46.1%)、「論理的に物事を説明できること」(45.2%)、「細かな気配りを欠かさないこと」(44.7%)が上位となっている。

 リーダーとして働く上での悩みを聞いたところ、「お手本となる女性リーダーが身近にいない」(38.2%)が最多で、ロールモデルの不在に悩む女性が約4割に達した。さらに「リーダーとしての役割を果たせている自信がない」が27.4%、「後輩の女性リーダー候補たちのお手本になれている自信がない」が21.2%で、まだまだ前例の少ない女性リーダーという立場に、“手探り状態”で臨んでいる様子も感じられる。今後はこうした女性管理職たちに対し、さらに上位のマネジメント層が、いかに「自信をつけ、育てられるか」が重要となるだろう。(編集担当:北条かや)