歴史観「談話の考えで進めて頂きたい」岡田代表

2015年08月16日 11:00

 民主党の岡田克也代表は安倍晋三総理の戦後70年談話に対し「今までの政治家・安倍晋三の歴史観とは明らかに異なるものだ」と閣議決定までの間に「政治家・安倍晋三」の談話ではなく「総理・安倍晋三」の談話に修正された内容だったとの受け止めを示した。そのうえで「今後は、談話の考え方で進めて頂きたい」と談話の歴史観を肯定した。

 岡田代表は「総理が大きく考え方を変えたということであれば、内外の議論や指摘が影響を与えたということではないか」と述べた。

 そのうえで、岡田代表は「植民地支配、侵略、痛切な反省、心からのおわびと言った表現はいずれも引用の形で述べられている。植民地支配や侵略ということを日本のことを言っているのか、一般論で言っているのか、定かでない。だから総理がどう考えているのかが伝わってこない」と岡田代表には、総理の考え方が伝わらなかったとした。

 岡田代表は「総理自身の考えを、どう考えておられるのかを述べられるべきではなかったかと思う」とした。

 また岡田代表は「子どもたち孫たちに謝罪の宿命を背負わせてはならないと言われたのはその通りですが、そういうことにならないために、いつまでも和解が実現できないということにならないように、政治指導者がしっかり責任を持たなければいけない」と語った。

 岡田代表は「緊張を高めたのは今までの安倍総理ではなかったか。しっかり反省して頂きたい」と述べ、日中、日韓関係の関係改善に努めるよう要請した。

 一方で、岡田代表は総理談話の内容は「全体としてのトーンは、今まで議論してきたものを踏まえたものになっていると思う」と評価した。そのうえで「談話では安倍総理の考え方がしっかり示されたとは言い難い」と自身の考えがしっかり伝わる表現をすべきだったとした。(編集担当:森高龍二)