生活の党の山本太郎共同代表は今月19日の参院安保特別委員会で、米国の外交政策研究季刊誌「フォーリン・ポリシー」に「日本の軍事面での役割が拡大することはペンタゴンとアメリカの防衛産業にとって良いニュースとなった」旨が書かれており、その趣旨は「金が掛からない上に金ももうけられる。日本政府は多くの最新装置を買うことができる。それはアメリカの防衛産業にとって良いことである」というものだと提起した。
山本共同代表は米国防衛産業への効果についての例として「テキサスに本社を置くロッキード・マーチン社製のF35、バージニア北部に本社を置くBAEシステムズ社製の海兵隊用の水陸両用車両、日本政府は購入する予定。日本政府はノースロップ・グラマン社製のグローバルホークの購入計画を持っている。二隻のイージスレーダーを備えた駆逐艦とミサイル防衛システムの開発を行っている。これらはロッキード社製だ、というふうにフォーリン・ポリシーには書かれている」と紹介し、『完全に利用されているじゃないか』と投げかけた。
また米国防総省内で運営されている軍関係の記事を扱う新聞・スターズ・アンド・ストライプスが「2016年の最新のアメリカ防衛予算は日本政府が後押しをする新法案、同盟国防衛のための新法案を可決するという前提で仮定している」と紹介していることをとりあげ、新法案成立を前提に「アメリカは4万人も軍関係者を削減した。(ほかにも)最新の防衛予算はもう削減がはっきりしていると」し「この肩代わり、リバランスするのは誰、日本ですよね」と今回の安保法案がアメリカのリクエストにこたえるための法案だと提起。
山本共同代表は「第三次アーミテージ・ナイ・レポートに書いてある通り、今回の安保法制も、原発再稼働も、TPPも、特定秘密保護法も、防衛装備移転三原則も、サイバーセキュリティ基本法も、ODA大綱も、全部、アメリカのリクエストだということ、はっきりしている。アメリカのアメリカによるアメリカのための戦争法案、廃案以外ありません」と強く廃案を求めた。(編集担当:森高龍二)