武力攻撃未発生状況で要請あっても行使できない

2015年08月20日 10:56

 佐藤正久元防衛大臣政務官は集団的自衛権と先制攻撃の関係について「先制攻撃は国際法上、違法。A国に対するB国からの武力攻撃が未発生の状況下で、A国がB国に個別的自衛権を援用しての武力行使は違法」としたうえで「その場合、A国の同意又は要請があるとしても、我が国が国際法上集団的自衛権を根拠として、B国への武力行使はできない」と米国から要請があった場合も、武力攻撃が米国に対して発生していない状況下では集団的自衛権を根拠として武力攻撃を日本が行うことはできないと間接発信した。

 また、維新の党の片山虎之助総務会長が領海警備法案、PKO改正案、周辺事態法改正案の3法案を民主とその他の5法案は党単独で参院に提出する意向を示していることを受け、「審議時間も40時間を超えた。維新が法案を提出すれば、更に論点が明確になるかも」と期待を寄せ、「与党からも維新案についてその内容を確認する質疑をすべきだ」との考えをブログで発信した。

 民主党の羽田雄一郎参院幹事長は18日の記者会見の時点では「法案を出して議論を分散させるよりは、今の政府案に対する議論を深めていく方が、国民の皆さんには分かりやすいのではないか」と法案提出には慎重な姿勢を示していた。また「違憲の法案(政府の安保法案)に対案を出すつもりはない」との考えも示していた。(編集担当:森高龍二)