自民党の山本一太元沖縄北方担当大臣は、同じ自民党の行政改革推進本部長の河野太郎衆議院議員が政府決定の新国立競技場建設プランについて「さらなるコストダウンと財源の明確化を求めるとともに、競技場は固定席6万人に仮設席8000人で十分なはず。総床面積を削減し、建設コストをさらに削ることができる」と政府に対し切り込んでいることに「与党自民党が久々に政府の政策に正面から噛み付いた。自民党議員が堂々と異論を唱えた。このことにちょっぴり安堵した。党内に恐怖政治などというものがないことを証明してくれた」と評した。
河野行政改革推進本部長は、政府が再度の新国立競技場建設計画を発表した際、「招致が決まったオリンピックのための競技場なら建設するというオプションもあるが、招致するかどうかもわからないワールドカップのためにコストを増やすというのは行革推進本部長として到底受け入れられない」と明確な立場を示していた。
山本議員は「河野氏の考え方に全て賛同するわけではない。行革本部長の方針(ごまめの歯ぎしり?)が、どのくらい与党や政府の政策に反映されるのかも分からない」としながらも「官邸が与党より強いことは、ある意味、健全だと思う。が、それにしても最近、自民党の部会があまりに大人し過ぎる。外交部会はその典型と言っていい。(ため息)」と政府に物言わぬ自民の姿勢を不自然に感じている様がうかがえる書き込みをブログにしている。
山本議員は「新国立競技場の建設計画がいったん白紙になったことで巨大な利権が発生している。河野太郎氏の発言に好感を覚えるのは利権の匂いが一切、しないからだ。改めて思った。自民党に河野太郎のような政治家がいてよかった、と!」と感嘆符付きで、この日のブログを締めた。この綴りの意味あいの大きさがなんとなく分かる。ある種、自民のしがらみなのか、国民の税金を使う施設だ。利権は完全排除で、事業が進むよう一層の透明性が求められる。(編集担当:森高龍二)