「イクメン」「家事メン」などの言葉が流行り、家事に積極的な男性が増えている印象はある。実際には、まだまだ妻の家事時間の方が圧倒的に長く、専業主婦の妻の方が睡眠時間も短い、なんてデータもあるが、男性側の意識も少しずつ変わりつつあるのかもしれない。
オウチーノ総研が今年8月、20~69歳の既婚男性860人を対象に、「自宅のキッチンに立って料理をする頻度はどれくらいですか?」と聞いたところ、「ほぼ毎日」が19.9%と5人に1人いることが分かった。一方、「週に1回以上」(28.1%)、「月に1回以上」(11.7%)、「半年に1回以上」(8.6%)、「年に1回以上」(2.9%)、「全くない」も28.8%と3割に達している。約半数の既婚男性が「週に1回以上」、自宅のキッチンで料理をしているものの、3割は「全くしていない」。
「ほぼ毎日」と回答した人にその理由を聞いてみると、多かったのは「共働きだから」「料理が好きだから」、「担当制・当番制だから」だった。フルタイムの共働きでは特に、夕食時、どちらかが食事を用意しなければ家庭が回らない。自然と台所に立つ男性も増えるのだろう。一方、「週に1回以上」料理をしている既婚男性は、「休日に食事を作るから」や「妻がいない時に食事を作るから」という人が多かった。「妻を休ませてあげるため」(51歳)という人もいる。「全くない」人は「妻にすべて任せているから」「料理ができないから」をあげた人が多かった。なかには「うっかりキッチンに入ると、妻から邪魔者扱いされる」(54歳)と回答した人も……。
次に「妻が専業主婦」「何らかの仕事をもっている」人に分けて、結果を検証。すると、妻が専業主婦の人は「ほぼ毎日」と回答したのが10.9%、「週に1回以上」が26.3%だったのに対し、妻が仕事をしている人は「ほぼ毎日」が26.2%、「週に1回以上」が29.4%だった。妻が何らかの仕事をもっている人は、半数以上が週に1回以上キッチンに立って料理をしている。一方、そうでない人で週に1回以上料理をしている人は約35%だった。
また、「一人暮らし経験者」の既婚男性の方が、料理に積極的であることも分かった。料理をすることが「全くない」と回答した人は、一人暮らし経験のある人が23.5%だったのに対し、ない人は44.8%と、その差は20ポイント以上。価値観は人それぞれだが、調査したオウチーノ総研では、「女性からすると、結婚相手に一人暮らし経験のある男性を選んだ方が、結婚後、家事を分担したり食事作りを手伝ってくれたりする確率が高そう」と分析している。(編集担当:北条かや)