“U35家庭科共修世代”の夫は「家事も当たり前!」専業主婦の夫でも、約8割が掃除シェア

2015年06月21日 16:54

 一部では「イクメン」という言葉が古く感じられるほど、家事育児に積極的な父親は増えている。特に「家庭科」が男女共修となった1993年(高校では1994年)に中高生だった34歳以下の若年男性は、学生時代から必修科目として家庭科を学び、ジェンダーフリー教育を受けてきた世代だ。花王の調査によれば、その家庭科共修世代(25~34歳)と、別修世代(40~59歳)の既婚男性では、前者ほど「家事をするのは家族の一員として当たり前」という意識が強く、家事実施率も高かった。家庭科が別修だった40歳以上とは異なり、若年層では「家事シェア」が当たり前になっている。調査は花王が今年5月、25~34歳と、40~59歳の既婚男性801名(家庭科共修世代の25~34歳:389名/別修世代40~59歳:412名)を対象に、インターネットで実施。対象者の居住地域は一都三県。

 そうじ・洗たく・炊事の「家事シェアリング率」を調べたところ、34才以下の「家庭科共修世代」では、浴室そうじ8割、リビングそうじ7割、トイレそうじ6割、洗濯6割と、いずれも6割以上に達した。特に「そうじ」や「洗濯」は、家庭科別修世代と比べて約20ポイントもシェア率が高い。

 掃除や洗濯は「料理」と比べ、家族間での「役割分担」がしやすい。毎日異なるレシピを考え、スーパー等での買い物も必須の料理とは異なり、「掃除はコツを掴めば達成感が得られる」という男性も多いし、洗濯は「洗濯機を回す→干す→取り込む」という流れがあるため、どの部分を誰が担うか、役割分担をハッキリさせやすい。

 調査によると、34歳以下の共修世代は、「家事をすることは家族の一員として当たり前」という意識が94%と高く、40歳以上の家庭科別修世代(88%)とは6ポイントの差がついた。妻が専業主婦であっても、共修世代では6割が「家事は夫婦どちらかに負担が偏らないように」家事を実施している。共修世代の約8割は、「家事は『分担』ではなく、『シェア(共有)』するもの」と考えており、意識だけでなく、積極的に家事を行なっているようだ。こうした回答結果のすべてが、94年に行われた「家庭科男女必修化」の効果とは限らないが、U35世代の「イクメン度」は、全体としてかなり高いといえるだろう。(編集担当:北条かや)