企業のブランド力はマイクロソフトが2年連続のトップ

2015年09月20日 13:28

 日経リサーチは、主要企業570社のブランド力などを測定した「ブランド戦略サーベイ」の2015年度版レポートを発売した。総合ランキングは昨年首位に返り咲いた日本マイクロソフトがトップの座を守り、2位には4位から浮上したパナソニックと、2年連続となるアップル ジャパンが同率で並んだ。

 「ブランド戦略サーベイ」は企業のブランド力をコンシューマー(消費者)とビジネスパーソンという2つの視点から評価する年1回のインターネット調査。2003年にスタートし、今年で13回目になる。今回は2015年6月~7月に実施した。
 
ブランド力は「愛着度(ビジネスパーソンは企業魅力度)」、「自分必要度(同ビジネス有用度)」、「ブランドプレミアム・価格プレミアム」、「独自性」、「推奨意向」という5つの評価項目に基づいて算出した「企業ブランド知覚指数(PQ=Perception Quotient)」によって評価している。総合ランキングはコンシューマーとビジネスパーソン両方の「企業ブランドPQ」のスコアを統合し、算出した「総合PQ」によるもの。

それによると、2015年の総合PQランキングは、日本マイクロソフトが前回(14年)に続いて2年連続の首位となった。5月にタブレット端末の新製品「Surface 3」を、6月1日には、次期OS「Windows 10」の無償アップグレードを発表するなど、常に話題を提供した。今回はビジネスパーソンのPQスコアが上昇。特に「ブランドプレミアム」が大きく伸び、総合PQを牽引した。

 2位は前回4位から浮上したパナソニック。「企業魅力度」が全570社中トップとなるなど、ビジネスパーソンのPQが堅調。コンシューマー(消費者)でもビューティー家電のユーザーである女性の間で「自分必要度」や「推奨意向」が上昇した。

 同率2位には前回と同じくアップル ジャパンが入った。4月に新製品「Apple Watch」を発売し、大きな話題となったものの、ビジネスパーソンで「企業魅力度」などのPQが大幅に下がり、総合PQも押し下げた。

 今回新たにトップ10入りしたのは、7位のトヨタ自動車(前回17位)と8位のキユーピー(同11位)の2社。トヨタはビジネスパーソンのPQが大幅に上昇し、09年以来の返り咲きである。一方、キユーピーはコンシューマーの評価が高く、コンシューマーのPQランキングで3年連続1位。トップ10には2年ぶりの復活となった。(編集担当:慶尾六郎)