安倍晋三総理は第70回国連総会での一般討論演説で、日本の常任理事国入りでの貢献に強い意欲をアピール。PKO活動で『駆けつけ警護』も可能にした法制度整備も実現したことにも言及し、日本が積極的に関与・貢献する姿勢を強く世界に打ち出した。
安倍総理は、まず、「シリア・イラクの難民・国内避難民に向けた支援を一層厚くする」と表明し、金額換算で今年は約8.1億ドルの支援を提示し、「昨年実績の3倍となる」とした。
また「レバノンでは200万ドルの支援を新たに実行する」と述べた。「これをテコに人道援助機関と開発援助機関の連携に弾みをつけていく」とした。また「セルビア、マケドニアなどEU周辺にあって、難民・移民の受け入れと格闘する諸国に対しても新たに約250万ドルの人道支援を実行する」と述べた。安倍総理は「これらは緊急対策として日本が行うもの」と述べた。
さらに、安倍総理は「日本が安保理常任理事国になり、ふさわしい貢献をする道を追い求めてやみません」と常任理事国入りを強く訴えた。
この中で、その理由として「戦後70年、平和を愛する国として自らを持し、世界の平和と繁栄のため努力を積んだ実績がある」としたほか、「カンボジアや東ティモールで、日本は外交努力、PKO派遣、その後長年にわたる支援に力を尽くしてきた」と述べた。
安倍総理は「南スーダンで自衛隊施設部隊の諸君が日夜努力を続けている。ケニアでは陸上自衛隊の専門家たちがケニア、ウガンダ、タンザニア、ルワンダ各国軍隊に重機の扱い方を伝えている。道がなく、橋が壊れた環境ではPKOは随所で滞るから」と説明し「日本自身がこの先、PKOにもっと幅広く貢献できるよう、最近、法制度を整えた」と『駆けつけ警護』も可能にしたことを伝えた。
また、常任理事国入りに相応しいとアピールするなかに「日本は、当事者の声に、いつも耳を傾ける国であろうと努める」とも訴え、賛同を呼びかけた。(編集担当:森高龍二)