約半数の人がゴルフの経験あり しかしその半数が「続けるつもりはない」

2015年11月08日 15:47

画・年々減少傾向にある国内ゴルフ場 ゴルフ産業に未来はあるか

矢野経済研究所では、国内のリタイアゴルファーへのアンケート調査を実施した

 矢野経済研究所では、国内のリタイアゴルファーへのアンケート調査を実施した。調査期間は2015年6月~8月、調査対象は日本国内在住の15歳~69歳の男女1万5,762 名(男性 1万1,663 名、女性 4,099 名)。調査方法はインターネットモニターを利用したアンケート調査。

 このアンケート調査は、ゴルフを続けるつもりはない「リタイアゴルファー」に対して、ゴルフを始めた目的、プレーした期間、リタイアした理由・時期、利用した施設・クラブなどを調査し、リタイアゴルファーの動向分析を行なった。

 まず、「あなたはゴルフ(ゴルフ場・屋内/屋外練習場・ゴルフスクールでのゴルフ経験)をしたことがありますか」と尋ねたところ、「ある」と回答したのは 45.8%(7,223 人)で、約半数の人がゴルフ経験を持っていた。

 次にゴルフ経験を持つ人に対して、「あなたは今後、ゴルフ(ゴルフ場・屋内/屋外練習場・ゴルフスクールでのゴルフ経験)を続けますか」と尋ねたところ、「続ける」が 48.6%(3,510 人)、「続けるつもりはない」が 51.4%(3,713 人)であった。ただし、「ゴルフを続ける」と回答した人の中には、「最近 1 年間(2014 年 6 月~2015 年 5 月)に 1 度もゴルフをしていない」と回答した人 6.8%(491 人)が存在しており、「続けるつもりはない」人と「続ける」と回答した。

 「ゴルフを続けるつもりがない」、および「ゴルフを続ける」と回答したが1年以上プレーしていない「リタイアゴルファー」4,204人に対して、「ゴルフ(ゴルフ場・屋内/屋外練習場・ゴルフスクールでのゴルフ経験)をプレーした期間」を尋ねたところ、「5年以上」が40.4%と最も多く、「1年未満」が 24.8%、「1 年~2年未満」が12.0%、「2年~3年未満」が9.9%で続いた。プレーした期間が「3年未満」を合計すると46.7%になり、「5年以上」の比率を上回った。

 また、男女別にみると、プレーした期間が「3年未満」の合計値は男性が 39.5%、女性が57.1%と女性が多い。女性はゴルフを短い期間でやめてしまう傾向がある。年代別にみると、「3年未満」の合計値は「15~29歳」が75.3%、「30~3 歳」が64.3%、「40~49歳」は51.2%の回答があり、年齢が高くなるとともにプレーした期間が長くなった。若年層は他の世代より短い期間でやめる傾向があることがわかるとしている。

 そして、リタイアゴルファーのうち、ゴルフをプレーした期間が3年未満の「早期リタイアゴルファー」1,000人にゴルフを継続しない理由を44の質問項目毎に選んでもらった。「別の趣味ができた」が56.7%と最も高く、次いで「自分の環境・ライフステージが変化した」、「ゴルフを楽しめない」、「ゴルフをする時間がもったいない」、「ゴルフをする時間がなくなった」、「上達している実感がない」などが続いている。

 今回の調査および過去のゴルフ関連の各種調査により、ゴルフ経験3年未満でゴルフを継続しない「早期リタイアゴルファー」は日本全国で約420万人になると推計する。こうした結果から、ゴルフを続けられるさまざまな環境の整備が、ゴルフ業界全体にとっての急務であると考えるとしている。(編集担当:慶尾六郎)