維新の党の井関貴史国対委員長は17日の記者会見で、安倍晋三総理が参院選挙の争点に憲法改正を取り上げたい考えを示していることに「憲法を熟読されて、よくよく考えて言われているのかなと私自身の総理に対する疑問でもある」と安倍総理が提起すること自身に疑問を提起した。
井関国対委員長は「安倍総理の安保関連のこれまでのやり方にしても、憲法をわきまえてやってこられたのか非常に疑問。そういった総理から憲法を争点にしてということがでるのは怪訝。受け入れがたい」と記者団の質問に答えた。
そのうえで、井関国対委員長は「野党間でも憲法に関する考え方には濃淡がある。絶対護憲の政党もあれば、維新のように改憲だという党もある。改憲も、そのやり方やどの部分を変えていくのかにもそれぞれの党で濃淡がある。現行憲法を十分に理解し、国民の理解のもとに進めていくべき議論であり、安倍内閣のもとで争点にして選挙といわれると非常に乱暴な感じがする」と時期尚早との考えを示し、否定的に答えた。
与党の山口那津男代表も18日夜の民放で憲法改正については少なくとも野党第1党の理解を得られることなどを指摘したうえで「国会で3分の2の議席を得たからと言って、すぐに国民の理解が伴うことにはならない」と慎重な姿勢で臨むことが大事だと釘を刺した。
自民党の谷垣禎一幹事長も「アドバルーンを上げるだけならいいが、もし実際に目指していくなら、もう少し摺り足で進まないと成就しないのではないか。やるときは野党第1党を巻き込んでやるというような感じがいいのではと私自身は思っている」と16日の記者会見で山口代表と類似の考えを示している。(編集担当:森高龍二)