民主党の蓮舫代表代行は18日の記者会見で、横畠裕介内閣法制局長官が資料作成過程でボツになったものは組織的に用いるものとはいえず、行政文書には当たらないなどと同日の参院決算委員会で同党議員の質問に答えたことに「行政機関の中で作られたものはすべて行政文書だ」と指摘し、引き続き追及するとした。
内容が憲法9条の解釈変更に関わる問題だけに、ボツにした資料も含め『検討過程を知る重要な公的資料』と言わざるを得ず、内閣法制局の情報開示への姿勢が問われている。
これは、集団的自衛権行使を認める閣議決定に関連して、内閣法制局が国会審議に備え作成した想定問答集が内閣法制局のパソコン内にあり、参院決算委員会理事会が「集団的自衛権に関する閣議決定に関して内閣法制局が作成、保存している全ての文書を提出するよう」求めたのに、この部分が未提出になっている旨を報じた朝日新聞記事について、難波奨二議員が同日の委員会で公文書管理法に従えば国会答弁の想定問答集も行政文書に当たることから記事が事実であれば同理事会の求めに応じ提出されるべきと質したもの。
横畠長官は報道にあるものは作成過程でボツになったが担当者が破棄せずにいたものである可能性がある、作成過程でボツになったものは組織的に用いるものとはいえず、行政文書には当たらないなどと答弁した。(編集担当:森高龍二)