安倍晋三総理は１０日夕の記者会見で、関西電力高浜原発３号機、４号機に対する運転差し止めの仮処分を大津地裁が決定したことへの受け止めや原発再稼働への考えを記者団に聞かれ「原発の再稼働については高い独立性を有する原子力規制委員会が科学的、技術的に審査し、世界で最も厳しいレベルでの新規制基準に適合すると判断した原発のみ、その判断を尊重し、地元の理解を得ながら再稼働をすすめるというのが政府の一貫した方針だ」とこれまでの方針を変えることはないとの考えを明確にした。
安倍総理は「関西電力には仮処分決定を受けて、さらに安全性に関する説明を尽くしていく事を期待したい。政府としても、そのように指導していく」と語った。
安倍総理は「資源の乏しい我が国がエネルギー供給の安定性を確保するためには原子力は欠かすことはできない」との考え方を明確にし、明言した。
安倍総理は「原発への依存度は出来る限り逓減させていく」とし「安全性確保が最優先であり、国民の信頼回復が何よりも重要だ。国民への真摯で十分な説明に電力事業者も政府も出来る限り努力していくべきであると考える」と語った。
また、避難計画については「地域の実情に精通した自治体が地域ごとに作成するが、当初から政府がきめ細かく関与し、最終的には私が議長の原子力防災会議で了承していく。国が前面に立って自治体をしっかり支援する体制により、万全の対応を行っていく」とした。
安倍総理は「いったん作成した避難計画も確認を継続して行い、避難訓練などの結果も踏まえ、引き続き原子力災害対策を改善、強化していく」とした。（編集担当：森高龍二）
