Facebookが、スモールビジネスのコミュニティとして成長を続けている。Facebook上の広告主は300万件を突破し、そのほとんどがスモールビジネスだと言われる。Facebookとスモールビジネスは、切っても切れない関係なのだ。
Facebookは同社のプラットフォーム上で広告を配信する、アクティブ広告主が300万件を超えたと発表をした。これは昨年から比べると約50%以上の増加となる。広告主の大半がスモールビジネスとなっており、その70%は米国以外の企業だという。
大企業のように大規模なプロモーションのための予算を持たないスモールビジネスにとって、Facebookでの広告は有効な手段だ。またFacebook上の広告は、統計的に計算された、自社の製品やサービスに興味を持つ可能性の高い顧客にアプローチができる「ターゲット広告」の手段をとっているため、その効果も高い。フェイスブックのダン・レヴィ氏は、「より沢山のスモールビジネスがFacebookで広告を配信すれば、よりターゲット広告の精度も増します。Win-Winの結果になるのです」と話す。
広告主の増加も含め、今年は広告プラットフォームとしてのFacebookの変革の年になりそうだ。テクノロジー系メディアのテッククランチは、Facebookが同社のメッセージアプリ「メッセンジャー」内での広告配信の準備を進めていると報道した。今年中にも実現するという。メッセンジャーには月間8億人以上のアクティブユーザーがおり、もしこれが実現すれば、Facebookにとって新しい大きな収益源となる。またスモールビジネスにとっても、Facebook上での広告配信がより魅力となる。
スモールビジネスとFacebookとの関わりは、広告だけではない。5000万以上のスモールビジネスがFacebookページを持ち、人々とビジネスとのつながりを生み出している。米国内でFacebookを利用する人の80%以上は、少なくとも1つのスモールビジネスとのつながりを持っている。このように、スモールビジネスにとって、Facebook上でページを持つことの意義が高まりつつある。レヴィ氏は「スモールビジネスとFacebookの相性はとてもよく、それがFacebookに彼らが集まる理由です。Facebookは世界中でスモールビジネスにとってのコミュニティとなっているのです」と話す。しかもその成長余地はまだまだ残っている。米国のスモールビジネスのうち、35%がオンライン上のページを全く持っていないのだ。
自社のWEB上での存在感を高め、広告を配信することができるFacebookは、スモールビジネスにとって、コミュニティとしての機能を果たしている。Facebookの広告戦略が進化することによって、そのコミュニティもますます大きくなるだろう。(編集担当: 久保田雄城)