トヨタは、小型トラックのダイナおよびトヨエース2トン積系を一部改良し、全国のトヨタ系正規ディーラーで5月6日から発売する。2011年に登場した8代目となるダイナにとって初めての大規模マイナーチェンジだ。
今回の改良の目玉は、衝突回避や衝突時被害軽減を支援するプリクラッシュセーフティ(歩行者検知機能付)および車線逸脱による衝突事故の回避を支援するレーンディパーチャーアラートを標準装備とした点にある。ミリ波レーダーと単眼カメラを組み合わせ、異なるふたつのセンサーで高い認識性能と信頼性を両立し、多面的な安全運転支援を可能とした。
また、プリクラッシュセーフティは、先進安全自動車(ASV/Advanced Safety Vehicle)に対する減税措置に適合し、車両安定性制御システムであるVSC(Vehicle Stability Control)と組み合わせて装備することにより、自動車取得税と自動車重量税が減税される。
そのほか、スマートエントリー(運転席・助手席アンサーバック機能付)&スタートシステムを設定(オプション)し、利便性を高めている。
さらに、TECS(メーカー完成特装車)においてもベース車と同様な改良を施すとともに、新仕様のスライド式ダンプや荷台フロアの強度を高めたダンプを設定するなど、ラインアップも充実させている。
1959年に誕生したトヨタの小型トラックの基幹車種、普通免許で運転できるダイナは、7代目に2003年にハイブリッド車を追加するなど、常に最新性能を追求してきた商用車だ。今回のプリクラッシュセーフティ、レーンディパーチャーアラート標準装備で、商用車の安全システム装着に先鞭をつけたということになる。(編集担当:吉田恒)