三菱自の燃費データ不正問題で、4月の三菱自、日産の軽自動車販売激減

2016年05月07日 19:49

Nissan Dayz

三菱自の燃費データ不正問題を受けて4月20日から販売を取りやめた日産の2015年度最量販車種「日産デイズ」、この影響で日産の系自動車販売は前年比51.2%減だった

 全国軽自動車協会連合会(軽自連)が、5月2日に発表した2016年4月の軽自動車販売実績速報によると、軽自動車新車販売台数(新車新規検査台数、トレーラー等を除くナンバーベース)は、全体で11万2035台、前年同月比 92.5%となり、16カ月連続のマイナスとなった。

 車種別では、乗用車は8万4689台で前年同月比90.9%と16カ月連続減。貨物車は2万7346台、同97.8%で2カ月連続のマイナスだった。

 こうしたなか、燃費不正報告で揺れる三菱自動車の4月の軽自動車の新車販売台数は僅か1477台、前年同月比44.9%減だった。主力の軽自動車で燃費データの不正が発覚し、該当車種の販売を4月20日から停止したことが数字に表れた。三菱自が開発した軽の販売を中止した日産自動車も、4月の軽販売は51.2%減、5574台だった。販売停止は長期化する見通しで、両社の国内販売は苦戦が続くもよう。

 燃費データの不正を公表して以降、三菱自は「eKワゴン」「eKスペース」、日産は「デイズ」「デイズルークス」の販売を停止していた。三菱自、日産以外の軽自動車販売は、スズキが39821台(前年比89.0%)を筆頭に、ダイハツ3万7029台(同102.5%)、ホンダ21295台(同109.1%)と概ね前年実績超、もしくは維持しており、燃費データ不正の影響が販売に大きく影響したといえそうだ。

 eKシリーズは三菱自にとって登録車を含む国内新車販売の4割強、デイズ・シリーズは日産にとって2割強を占める、ともに2社の最量販車種だ。販売停止は、国内の正規販売店の経営にも打撃となる。

 4月の新車販売実績の登録車を含んだ全体でも、三菱自が約15%減、日産は約22%減となっている。三菱自、日産ともに世界販売に占める国内の割合は1割程度だが、厳しい状況に変わりはない。

 一方で日本自動車販売協会連合会(自販連)発表の速報値によれば、4月の登録車国内販売は、21万2713台(前年比107.2%)と、今年1月に次いで前年比プラスに転じた。軽自動車は前年比でマイナスが続いたが、新型車効果で登録車が伸びた。(編集担当:吉田恒)