国内の自動車メーカー主要8社が26日、1月の国内生産などを発表した。それによれば、1月の国内生産台数の合計は前年同月比5.1%減の69万5802台であり、2ヶ月連続で前年同月を下回った。増税の影響を受けて販売が低迷する軽自動車を中心に、各社とも国内販売が苦戦したことが影響した。また、輸出についても微減した。
自動車メーカー主要8社のうち、5社の国内生産は増加したものの、各社ともに小幅な伸び率にとどまった。その一方で、軽自動車税が引き上げられた影響を受けて、ダイハツ工業<7262>が同26.8%減、スズキ<7269>が同22.2%減、日産自動車<7201>も同21.8%減と、各メーカーが前年同月を大きく下回った。その一方で、新型ハイブリッド車(HV)「プリウス」の販売が好調に推移しているトヨタ自動車<7203>は同3.0%増とわずかに前年同月を上回った。トヨタ自動車は、部品供給を受ける愛知製鋼の工場で爆発事故があったものの、1月の生産には大きな影響が出ていないと説明している。また海外販売車両の生産を国内に移管しているホンダ<7267>や三菱自動車<7211>も、生産は増加した。
販売が好調に推移したアメリカや中国などで生産が増加したことにより、海外生産の合計は同1.9%増の149万5632台と前年同月を上回った。ホンダはスポーツ用多目的車(SUV)の「HR-V」が中国などのアジアで好調に推移し、同13.0%増。マツダも同12.1%増という結果であった。
輸出の合計は同0.1%減の31万7193台と微減した。輸出の合計がマイナスとなるのは、5ヶ月ぶりのこととなる。ホンダは、アメリカ向けやヨーロッパ向けの小型車「フィット(ヨーロッパ名ジャズ)」を輸出に切り替え、台数を約4.2倍まで伸ばした。その一方でスズキは中南米向けのSUVが海外生産に切り替わったため、同33.9%減となり、日産自動車もアメリカ向けのSUVの「ローグ セレクト」の生産終了にともない、同28.3%減と大きく前年同月を下回った。ただし、業界内では輸出のマイナス傾向は一時的なもの見る向きが多い。(編集担当:滝川幸平)