2020年度のEC決済サービス市場は15兆6,288億円まで拡大

2016年05月17日 07:21

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矢野経済研究所では、国内のEC決済サービス市場の調査を実施した

 矢野経済研究所では、国内のEC決済サービス市場の調査を実施した。調査期間は2015年11月~2016年1月、調査対象はECサイト向けの決済サービス提供事業者(PSP:ペイメントサービスプロバイダー、モバイル・キャリアビリング・アグリゲーター等を含む)。調査方法は、同社専門研究員による直接面談、電話・e-mail によるヒアリング、ならびに文献調査を併用した。

 ネットショッピングの浸透やスマートフォンの普及により、消費者がより多くの商品情報にアクセスできるようになり、場所を選ばずにインターネットを通じて、気軽にショッピングができる環境が整った。また、ECサイトに加えて、リアル店舗の強みを生かしたO2O(Online to Offline)やオムニチャネルへの取組みにより、消費者に対して最適な消費体験(UX:ユーザーエクスペリエンス)を提供する試み※2が進展している。

 また、EC市場の伸長に加え、今まで現金決済が主流であった生活関連分野(公共料金や家賃、教育、冠婚葬祭などの費用)における決済サービスの利用が増加しており、2014年度のEC決済サービス市場(EC サイト向けの決済サービス提供事業者取扱高ベース)は、前年度比12.2%増の8兆3,138億円まで拡大した。?

 また、EC決済サービス市場では、FinTech(フィンテック)系のスタートアップ(ベンチャー企業)の市場参入により、従来よりも手数料率が低い決済サービスや、携帯電話番号やメールアドレスを活用して決済を可能とする後払いサービスなど、さまざまな新サービスが誕生しており、決済サービスの多様化が進んでいるとしている。

 2020年の東京オリンピック開催予定に向けて、今後も訪日外国人客の増加が見込まれ、利便性向上のためにキャッシュレス化推進の機運が高まることなどに関連して、EC市場の拡大が期待できる。他にも、オムニチャネルの進展や商品受取方法の多様化、越境ECの拡大などにより、EC市場は引き続き伸長すると考えるとしている。また、今まで現金決済が主流であった領域における決済サービスの利用率の上昇や新決済サービスの台頭により、消費者の利便性が向上し、EC 決済サービス市場も拡大基調を維持していくという。

 2020年度のEC決済サービス市場(EC サイト向けの決済サービス提供事業者取扱高ベース)は、15兆6,288億円まで拡大すると予測している。今後、新しいテクノロジーを活用した決済サービスが多数開始されるが、ユーザーのさまざまなニーズに基づいたサービスのみが、長く利用される決済サービスとして浸透していくと考えるとしている。(編集担当:慶尾六郎)