2016年8月~9月にかけてブラジルのリオ五輪、2020年には東京五輪が開催される。五輪などのメガスポーツイベントでは、思いもかけないヒット商品が生まれたり、関連する企業・業界に対して業績への影響が表れる。そこで、帝国データバンクは、リオおよび東京五輪による企業への影響について調査を実施した。
それにおると、企業の33.3%がリオ五輪に「関心がある」一方で、52.6%は「関心はない」。東京五輪は、企業の 66.9%で「関心がある」と回答した。特に、「大企業」ほど関心度は高く、「小規模企業」を10ポイント以上上回った。リオ・東京五輪双方に「関心がある」企業は全体の 32.8%だった。
また、自社の企業活動に「プラスの影響」があると回答した企業は、リオ五輪では3.2%、東京五輪では34.9%だった。ただし、プラスの影響とする企業も規模・業界・地域・従業員数による差は大きく、企業の属性で五輪から受ける恩恵は大きく異なるとしている。
リオ五輪関連で自社の売り上げが「増加」するとした企業は2.5%、「減少」は 0.8%だった。リオ五輪関連で企業の売り上げは平均 0.07%増加すると試算。東京五輪では、売り上げが「増加」するとした企業は 32.4%、「減少」は 3.3%。東京五輪で企業の売り上げは平均1.84%増加と試算した。
そして、自社において期待する商品・サービスの有無では、リオ五輪関連で「ある」は1.5%、「ない」は81.4%だった。リオ五輪関連では自社商品・サービスへの期待が低い。東京五輪関連では、「ある」が14.7%となり、7社に1社で期待している。ただし、6割超の企業は五輪関連需要を慎重にみていることも明らかとなったとしている。(編集担当:慶尾六郎)