15年の国内コラボレーティブ/コンテンツアプリケーション市場規模は前年比成長率5.4%の3,860億9,400万円

2016年09月14日 08:39

 IT専門調査会社 IDC Japan によると、2015年の国内コラボレーティブ/コンテンツアプリケーション市場規模は、3,860億9,400万円になったという。同社は、2015年の国内コラボレーティブ/コンテンツアプリケーション市場の分析結果と2020年までの予測を発表した。

 IDCではコラボレーティブ/コンテンツアプリケーション市場を、eメールアプリケーション/会議アプリケーションなどを含む「コラボレーティブアプリケーション市場」、およびコンテンツ管理ソフトウェア/エンタープライズポータルなどを含む「コンテンツアプリケーション市場」に分類して調査を継続的に行っている。

 この市場セグメント分類にて、2015年の国内コラボレーティブ/コンテンツアプリケーション市場規模は、前年比成長率5.4%、3,860億9,400万円になった。2015年は、コラボレーティブアプリケーション市場でのクラウド移行、特にファイル同期/共有ソフトウェア市場のクラウド成長が著しかったことが成長要因となった。また、コンテンツアプリケーション市場では、デジタルマーケティングの進展に伴うコンテンツ管理市場の成長や、コンテンツ分析の需要拡大によるコグニティブシステム/コンテンツアナリティクス/ディスカバリーソフトウェア市場の成長率が拡大している。2016年の国内コラボレーティブ/コンテンツアプリケーション市場は、企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)の進行によって市場拡大継続が期待され、前年比成長率3.4%になると予測している。

 IDCでは、2016年以降の同市場は、東京オリンピック/パラリンピックに向けたDXの進行、企業の働き方改革によるSaaS(Software as a Service)型コラボレーション/Web会議サービスなどの成長により、2015年~2020年の年間平均成長率(CAGR:Compound Annual Growth Rate)は2.9%で推移し、2020年には4,458億2,700万円の規模になると予測している。同市場の成長要因としては、クラウドによる機能提供の拡大、コグニティブシステム(認知システム)の業種ソリューションへの浸透などを見込んでいるという。

 「コラボレーティブ/コンテンツアプリケーション市場は、ユーザー企業へのDXの浸透によって重要性を高めている。ITサプライヤーは、コラボレーティブ/コンテンツアプリケーションの連携強化、クラウドを活用したマイクロサービス機能提供、およびコグニティブシステムを連携させた付加価値の拡大を目指すべきである」とIDC Japan ソフトウェア&セキュリティ/ITスペンディング グループディレクターの眞鍋敬氏は分析している。(編集担当:慶尾六郎)