独立系ITコンサルティング・調査会社であるアイ・ティ・アール(ITR)は、国内のモバイルコンテンツ管理市場規模推移および予測を発表した。
それによると、2015年度モバイルコンテンツ管理市場は前年度比21.7%増の高成長、2016年度も同20.8%増と引き続き高い伸びを予測しているという。モバイルコンテンツ管理製品は、業務に利用する各種文書データ、電子コンテンツをスマートデバイス向けに最適化したうえで配信・共有、またはその利用を管理する製品。動画などのリッチなコンテンツを編集するオーサリング機能を搭載する製品も多く、営業などでのプレゼンテーションツールとして利用が進んでいる。また、会議向け機能を搭載する製品もあり、利用業務が拡大傾向にあるとしている。
モバイルコンテンツ管理市場をパッケージとSaaSの提供形態別で比較すると、2015年度はパッケージ市場が前年度比15.4%増に対し、SaaS市場はこれを大きく上回る同27.3%の伸びを示した。2016年度はパッケージ、SaaSともに約20%の高成長が見込まれるが、中長期的にはSaaSを中心に導入が進むものと予想している。
モバイルコンテンツ管理市場の規模は2015年度10億1,000万円とまだ大きくないものの、認知度は着実に高まっており、同市場のCAGR(2015~2020年度)は12.3%と高い伸び率を見込んでいる。(編集担当:慶尾六郎)