都市ガス自由化を前に東京ガスが格安スマホに参入する狙い

2016年09月28日 08:28

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東京ガスが格安スマートフォン市場に参入する。通信会社と手を組み、傘下のガス機器販売会社で販売するという。今年4月に始まった電力自由化と来年開始予定の都市ガス自由化が背景にあり、競争が激化しているのが現状だ。

 東京ガス<9531>が格安スマートフォン市場に参入する。通信会社と手を組み、傘下のガス機器販売会社で販売するという。東京ガスは今年4月から家庭向けに電力を販売しており、都市ガスと電気の同時契約で料金がお得になる「セット割」が目玉で、格安スマホでもセット割を検討するという。

 提携先として交渉を進めているのが、格安スマホの「FREETEL(フリーテル)」を運営するプラスワン・マーケティングだ。フリーテルはデータ通信のみで月額299円からという低料金を武器に、格安スマホ業界で注目を集めている。年内にも、ガス機器販売などを行う首都圏の約200店を通してスマホ販売を始める方針という。

 東京ガスが格安スマホ販売に乗り出した背景には、今年4月に始まった電力自由化と来年開始予定の都市ガス自由化がある。都市ガス自由化は2017年4月に始まる予定で、これまで地域で決められたガス会社に限らず好きなガス会社を選べるようになる。対象は「都市ガス」「簡易ガス」を利用している家庭。プロパンガスはすでに自由化されている。

 都市ガス自由化の具体的なプランやサービス内容は今年の年末あたりから発表され、年明けから予約・仮申し込みが始まる見込み。大手電力会社やプロパンガスを販売している事業者らがガス事業に参入すると予想され、電力自由化に参入した携帯電話会社や石油会社の動向も気になるところだ。

 ライバルが増え続ける中、既存のサービスだけでは心もとない。すでに関西電力<9503>はKDDI<9433>、東京電力<9501>はソフトバンク<9984>と連携して、電気代と通信料金が安くなるプランを提供しており、今後は都市ガス自由化に伴って競争が激化すると見られている。

 都市ガスの自由化で、ガス料金が今より安くなる可能性がある。消費者の注目が集まる中、いかにニーズに合ったプランを打ち出せるかが勝敗の鍵になるだろう。東京ガスは世界最大規模を誇る国内最大手の都市ガス事業者だが、数多くのライバルを相手に絶対的な強さを見せ付けることができるだろうか。(編集担当:久保田雄城)