自衛隊員の二重国籍「慎重に判断」と防衛大臣

2016年10月09日 07:52

 稲田朋美防衛大臣は自衛隊員の二重国籍について「自衛隊を含め、公権力の行使又は国家意思の形成への参画に携わる公務員となるためには、日本国籍が必要であります。他方、自衛隊員の採用に際して、日本国籍とともに外国籍を保有する二重国籍者は排除されていない。二重国籍者の採用等を禁止するべきかどうかについては、自衛隊の職務の特性のほか、職業選択の自由等との兼ね合いなど様々な観点から、国家公務員全体の議論も踏まえ、慎重に考慮して判断をすべき問題だと考えている」と慎重に判断していくべき課題だとした。

 そのうえで、稲田大臣は「二重国籍者は国籍法第14条第1項に基づき、一定期間内にいずれかの国籍を選択することになると認識している。自衛隊員がこれに違反することのないよう周知していきたい」とした。

 また「秘密を取り扱い得る職務に就く自衛隊員については、外国の情報機関等による働きかけがないかを調査するための参考として、従来から国籍の保有状況についても調査することとしている」とし「この点については引き続き万全を期していきたい」とした。(編集担当:森高龍二)