稲田朋美防衛大臣は7日から9日までの日程で、南スーダンを訪問する。PKO活動中に自衛隊員らを激励するとともに、現地の治安状況を自らの目で確かめ、11月からPKO活動に着かせる新たな部隊に「駆けつけ警護」や「宿営地の共同防護」などの新たな任務を付与するかどうかの判断材料を得たい考え。
8日にジュバに着き、南スーダン政府関係者らと意見交換し、その後、派遣部隊の活動状況や宿営地などを視察する予定。稲田防衛大臣は当初、訪米時にその足で南スーダン訪問を予定していたが、マラリア予防薬でアレルギー反応が出たため、予定を変更して帰国。訪問の機会を調整していた。
国会でも、野党側から南スーダン訪問については評価する声があった。また、訪問にあたって「是非、現地の状況をしっかり見て、判断材料を持ち帰ってほしい」(民進党・辻元清美参院議員)、「安全状況を自ら確認されることが極めて大事。駆けつけ警護など新たな任務を付与するかどうかは現地確認したうえで可否を決定すべき」(同・大串博志政調会長)との意見が出ていた。
稲田防衛大臣も「駆けつけ警護などの業務を新たに行わせるかどうかについては、現地情勢や訓練の進捗状況など、慎重に見極め、政府として総合的に判断する」と語り、今回の訪問でその材料を得たいとしている。(編集担当:森高龍二)