仮想敵はスズキ・ソリオ、トヨタ+ダイハツ+スバル陣営がプチバン発売

2016年11月10日 20:06

Toyota_Roomy

ダイハツが開発製造してトヨタ、ダイハツ、富士重が3社で販売する新型のプチバン登場。写真は最上級のターボエンジン搭載「トヨタ・ルーミーカスタムG-T」で、価格は196.56万円

 トヨタとダイハツ、富士重から新型コンパクトトールワゴン(プチバン)が登場した。軽自動車並みのトールワゴンボディで、リアドアは左右にスライドドアを採用。リッターエンジンを搭載したモデルだ。トヨタとダイハツは、それぞれ2車種を用意し、トヨタが「ルーミー」と「タンク」、ダイハツが「トール」「トールカスタム」という名称で販売する。富士重は1980年代に販売していたコンパクトハッチバック車の名称「ジャスティ」を復活させて「ジャスティ」「ジャスティカスタム」を発売する。

 ボディサイズは全長×全幅×全高3700×1670×1735mmで、軽自動車枠の全長×全幅3400×1480mmよりも僅かに大きい。この拡大枠はすべて乗員のスペースに当てられ、室内は余裕たっぷりだ。リアシートは240mmの前後スライド機構が備わり、ラゲッジの拡大も容易だ。もちろんリアシートを分割フォールディングして長尺荷物(1500mm)の積載も可能だ。

 リアスライドドアは、助手席側は全車電動パワースライドドアを採用。エントリーグレードの「X」以外は、運転席側も電動パワースライドドアとなる。

 搭載するリッターエンジンは、自然吸気エンジンが最高出力69ps(51kW)/6000rpm、最大トルク9.4kg.m(92Nm)/4400rpmで、街乗り中心で使うユーザーをターゲットとする。もうひとつのユニットはリッターターボで、最高出力98ps(72kW)/6000rpm、最大トルク14.3kg.m(140Nm)/2400-4000rpmと1100kg(ターボ車)の車重には十分で、フル乗車で高速道路をストレス無く走れる性能が欲しいユーザーに訴求する。

 注目の燃費は、NAエンジンの2WD車が、JC08モード24.6km/リッター、4WD車が22.0km/リッター、そしてターボエンジン車(2WDのみ)が21.8km/リッターという好燃費を叩き出している。

 安全性能も高い。世界最高水準の衝突安全ボディを新開発。全面フルラップ55km/h、前面オフセット64km/h、側面・後面55km/hの衝突でも、衝撃を効率よく吸収・分散するボディ構造で十分な生存空間を確保できる。

 先進安全装置も用意した。全グレードで「衝突回避支援ブレーキ」「衝突警報機能」「車線逸脱警報機能」「誤発進抑制制御機能」「後方誤発進抑制制御機能」「先行車発進お知らせ機能」が組み込まれた「スマートアシストⅡ」装備車が選択できる。

 価格はNA(2WD車が146.34万円から183.60万円。真っ向からぶつかるライバルは、そう! 先日トヨタと協力関係を結んだ「スズキ・ソリオ」だ。(編集担当:吉田恒)