電通の女性新入社員が過労から自殺に追い込まれるなどの事案が発生していることから、日本経済団体連合会の榊原定征会長は15日、会員企業の代表者に対し「過重労働防止の徹底」を要請した。
要請では2014年11月、過労死等防止対策推進法が施行され、毎年11月は過労死等防止啓発月間に指定されているが、「過労死は絶対にあってはならないことであり、経営トップが先頭に立って、管理職も含めた社員の過重労働防止対策に取り組まなければならない」と呼びかけている。
そのうえで(1)経営トップ自らが、長時間労働の撲滅に向け、社内の意識改革を図り、強いリーダーシップを発揮しながら、業務全体の見直しを含め自社の実態にあった働き方・休み方改革に強力に取り組むこと(2)労働時間の適正な把握やストレスチェックの実施など、労働法令が遵守されているかどうか、常時点検を行うこと(3)管理職は部下とコミュニケーションを密にして業務進捗や疲労の蓄積等を確認し、適宜、負荷軽減や業務支援などに努めることと求めている。(編集担当:森高龍二)