ヤマハ発、電動車イスをオシャレに彩るアイテム

2012年04月16日 11:00

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ヤマハ発動機は、車イス用電動ユニット「JWX-1(ジェイ・ダブリュ・エックス・ワン)」のハブ部に装着する「JWX-1用 カラーキャップ」を2012年4月20日から発売する。

 公共の場におけるバリアフリー化が進みつつある中、元来は機能性重視であった福祉用具に、ユーザー好みにコーディネートできる製品が登場している。

 ヤマハ発動機は、車イス用電動ユニット「JWX-1(ジェイ・ダブリュ・エックス・ワン)」のハブ部に装着する「JWX-1用 カラーキャップ」を2012年4月20日から発売すると発表。さまざまな車イスに似合うシンプルなデザインで、好みに合わせて選べる5色が設定されている。

 同社では、健康・福祉分野への貢献や高齢化社会対応の一環として、手動車イスを電動化するユニット「JW-I(ジェイ・ダブリュ・ワン)」を1995年に発売して以来、独自の高度な制御技術や駆動技術などを応用し、ユーザーの快適性・利便性に加え、介助者の負担軽減を追求した電動車イス製品を手がけている。こうした中、「JWX-1」のハブ部分はブルー1色のみで、ユーザーの好みや車イスのフレームに色を合わせたいという要望が多く寄せられていた。この要望に応えるべく今回発売を開始する「JWX-1用 カラーキャップ」は、好みの色でコーディネートした電動車イスに乗ることで、機能面だけでなく、「毎日をもっと元気に、もっと楽しく」という前向きな気持ちをサポートしたいとの意図を込められているという。

 2000年に導入された介護保険制度。その制度導入前の特需的要因があった福祉用具市場は、近年は制度改正などにより縮小傾向にあるという。電動車椅子分野も例外ではなく、電動車いす安全普及協会のデータによると、単年の総出荷台数は2000年の約35000台をピークに減少しており、2010年は約21000台となっている。しかしこうした中、同社の「JWアクティブ」に代表される簡易型と呼ばれる電動車椅子は、2008年に若干の落ち込みはあったものの、2010年には約5000台、累計で約50000台もの数が市場に出ている。

 今後、高齢化が進めば、この数はさらに増加することは想像に難くない。デザイン性への需要も大きくなるであろう。眼鏡をオシャレのアイテムとして楽しむように、自己表現の一つとして電動車いすをユーザーの好みにコーディネートしていくであろう。