東芝グループが経済産業省からHEMS導入事業の対象に

2012年04月12日 11:00

 東芝は、グループ会社である東芝ライテックの提供するHEMS関連機器が、補助金対象機器に採択されたと発表。経済産業省が3月に公募した「平成23年度エネルギー管理システム導入促進事業(HEMS導入事業)」において採択されたもので、登録された「HEMS機器」の購入者に対し10万円の補助が給付される。東北被災地での復興住宅向け、電力不足対策としての省エネ導入ニーズの対応に応えられる有効な仕組みとして、東芝ライテックから5月7日より発売するとのこと。

 HEMSとは、家庭向けのエネルギー管理システムのこと。補助金対象として登録された機器は、パッケージ機器「HEMS Aパック01」(BTR12-A01)と「HEMS Aパック02」(BTR12-A02)の2種。これら機器と、家庭にあるPCやタブレット端末等を活用することにより、住宅で使用される空調・照明をはじめとする家電機器の電力使用量を「見える化」する機能、空調を遠隔制御する機能を実現することができるという。

 2002年から連携してホームITシステム「フェミニティ」事業を推進し、家電を制御するための標準インターフェイス「ECHONET」を採用するとともに、フェミニティ倶楽部とITアクセスポイントによるクラウド環境でのサービス提供を進めてきた東芝グループ。さらに、経済産業省が今年2月に公募した「平成23年度エネルギー管理システム導入促進事業(BEMS注導入事業)」において、中小規模ビル施設向けに同社製BEMS導入や付随する工事を行い、エネルギー管理を行うBEMS事業者(BEMSアグリゲータ)として採択されるなど、スマートコミュニティ事業を加速させている。2015年の世界での市場規模は163兆円とも推測されている中、東芝グループで9000億円という目標に向けて着実に歩みを進めていると言えるであろう。HEMS機器などの導入が当然のこととなる日も近いのかもしれない。