2015年のHDDの復旧依頼件数は前年比4700台増の8万5,700台

2016年12月22日 08:14

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日本データ復旧協会は、昨年(2014年(1月-12月)統計)に引続き、2015年(1月-12月)統計のデータ復旧協会の市場規模を発表した。

 データ復旧の業界団体である日本データ復旧協会は、昨年(2014年(1月-12月)統計)に引続き、2015年(1月-12月)統計のデータ復旧協会の市場規模を発表した。

 調査の結果、2015年(1月-12月)における業界全体のHDDの復旧依頼件数は、前年比4700台増(サーバー案件の4,500台含む)の8万5,700台と推定した。2015年 PC出荷台数は前年比31.5%減、前年から485万台少ない1,055万台、スマートフォンの増加とともに、PCの出荷台数が世界的に低迷する中、近年急速に普及したNASが一般家庭にまでに及んだことで、ユーザーの誤操作によるデータ消失、ランサムウェアなどにみられる、ウイルスの脅威などで復旧件数は微増となったものと考えられるとしている。

 次年度以降は、過去利用してきたPCの潜在的な需要は残りつつも、近年出荷されるPCにおいては、HDDからSSDやeMMC(実装型フラッシュストレージ)を採用した機種が半数近くになっており、ストレージ自体の消耗に起因するデータ消失は少なくなってくると見込まれ、これらのストレージに対する復旧技術の難易度の高さなど課題は山積しているという。

 また企業においては情報漏洩事故に見られるデータ管理の重要性やセキュリティへの意識・関心が高まりバックアップ体制が整う一方で、個人の方が所有するデータに関しては、スマートフォンやmicroSD、家庭用のNASに一元化されつつある状況もあり、協会としても新たなる技術分野に取り組むべき転換期に来ているとしている。(編集担当:慶尾六郎)