安倍晋三総理は東京オリンピック・パラリンピックを控え、国際組織犯罪防止条約締結に国内での担保法が必要だとし、創設を目指している「テロ等準備罪」について、3日の衆院予算委員会で「重大な犯罪行為を行う合意に至った犯罪グループを捜査当局が把握していても、準備という行為が認定されなければ検挙に入れない。準備行為を明確にした」と国民の懸念を低減した旨強調した。
民進党の逢坂誠二議員の質問に答えた。逢坂議員は「準備行為がなければ検挙できないという答弁で、総理の答弁として非常に重く受け止める。非常に大きな変化だ」と述べた。逢坂議員は「今後『合意と準備行為の境目はどこか』ということを確認していきたい」としている。
安住淳代表代行は同日の記者会見で「テロ対策に特化した法律がないとオリンピックができないというのはある意味国民を脅しているのではないか。そんなことは全くないと思う」とテロ等準備罪が必要だとの政府根拠に疑問を投げた。
安住代表代行は「今の国内法令では多少の不備はあると思うが、あの際この際というのはよくない。このような法律は時間をかけて、国民が監視しているなかで厳格な規定を設けていくべき。戦前、民の権利が抑え込まれた治安維持法のようなことにならないよう注視していく。政府には国会を通じて分かり易く説明する責任がある」と語った。(編集担当:森高龍二)