IoTの高信頼化に向けた本邦初の異分野機器の接続の実証実験

2017年02月06日 08:19

 IoTにより、新たな製品やサービスが登場し、国民の利便性の向上や新ビジネスの創出が期待されている。一方、あらゆるモノがつながるIoTの世界では、想定外のつながりによる安全・安心を脅かす重大な事故の発生が懸念される。それに対応するため、独立行政法人情報処理推進機構(IPA)ではIoT製品の開発時に留意すべき事項をとりまとめた「つながる世界の開発指針」を策定した。

 今回IPAは、IoTの実現にむけて、産業ロボット分野とスマートエネルギー分野の分野間連携に関する実証実験を2017年2月8日より開始する。異なる分野の機器やシステムを接続して新たな価値を創造する分野間連携は、IoTの大きな特徴の1つであり、安全・安心を確保する高信頼化に関する取り組みは重要なテーマである。異分野機器の接続に関する実証実験は、同件が国内初だという。

 異なる2つのシステムが連携してサービスを提供する環境において、異なる2つの情報、たとえば電力情報と生産稼働情報を組み合わせることによって、異常監視の信頼性を上げる実装例を示す。実証実験では、今後活用が増加すると予想されるオープンな規格を利用。具体的には、産業ロボット分野において共通的な方法で各装置にアクセスするための接続仕様「ORiN (オライン)」と、スマートエネルギー分野においてセンサ類、住設機器、家電製品等に適用可能な接続仕様「ECHONET Lite(エコーネットライト)」を利用する。

 実施に際しては、IoTの高信頼化を推進しているIPA、ORiN推進母体である「ORiN協議会」、ECHONET Liteの推進母体である「一般社団法人 エコーネットコンソーシアム」、およびECHONET Lite仕様に沿った実装ノウハウを有する「学校法人 幾徳学園 神奈川工科大学」の4者が、それぞれの有する技術、ノウハウ、環境を持ち寄り、IPAが実験を主導的に推進する。

 IPAでは「つながる世界の開発指針」で示した異常検知の高信頼化の重要性を実証し、周知することにより、産業界でのリスクの認識と対策の進展に寄与するものであり、将来的には国内のみならず、IoTで先行しているドイツ・米国などの国々との高信頼化接続実験に発展させていくことを考えているという。(編集担当:慶尾六郎)