4割以上が100歳以上のライフプランを想定 老後はAIによる雇用に期待

2017年02月02日 08:18

画.ストレスチェック義務化から1年 受験率平均が約9割に

「100歳人生を想定したライフプランの検討状況」に関する質問では、17.0%が「100歳前後まで生きることを前提」として考えており、27.2%で「可能性を多少は」考えているという結果となった。このことから4割以上の人が100歳人生のライフプランを想定していることになる。

 日本では少子化や平均寿命の延長とともに超高齢化が急速に進んでいる。受給年齢の引き上げなど年金制度改革の必要性が叫ばれるとともに、人工知能(AI)をはじめとしたテクノロジー活用により、元気な高齢者が働き手として参加できる社会システム創出に期待を寄せる声もある。こうしたなか、ジャストシステムが20~40代を対象に「老後のライフプラン調査」を実施した。

 「100歳人生を想定したライフプランの検討状況」に関する質問では、17.0%が「100歳前後まで生きることを前提」として考えており、27.2%で「可能性を多少は」考えているという結果となった。このことから4割以上の人が100歳人生のライフプランを想定していることになる。また、「何歳までは働きたいか」の質問では「65歳まで」が24.8%、「70歳まで」が23.8%、「75歳まで」が11.9%となったのに加え、「働ける間は年齢に関係なく」働きたいと考えている人が35.6%となり、仕事を続けながら100歳人生を送りたいと考えている人が多いのがわかる。一方で、「AIによって高齢者が働きやすくなることへの期待」では「期待している」で20.6%、「どちらかというと期待している」で21.9%と、4割以上の人がAIにより働きやすい環境が創出されることを期待しているという結果になった。

 首相官邸が唱える「働き方改革」では、元気な高齢者も社会リソースとみなし、十分に活躍できる基盤づくりを目指している。そこでネックとなるのはAIやビッグデータ、IoTの利活用だ。働く場所や時間を選ばないリモートワークや、雇用形態に依らず業務内容に応じた収入を支払う「同一労働同一賃金」の実現には、分業や安全なリモート環境を実現できるクラウド技術や労働の成果を適切に評価できる行動センシング技術およびこれらから収集したデータの分析が必須だ。また、業務の一部のオートメーションによる労働力不足の解決も欠かせない。現在はまさに働き方変革の過渡期であり、今後さまざまな変化が急激に起こると予想される。2030年には65歳以上の高齢者人口が全体の4割を占めるとされており、残された時間は長くない。(編集担当:久保田雄城)