NTTデータ経営研究所は、「業界」×「テクノロジー」を「X-Tech」とし「企業のX-Techビジネスの取り組みに関する動向調査」を実施。X-Techビジネスへの取り組み状況や成功要因と失敗要因について調査し、大企業とベンチャー企業などを軸に比較している。
NTTデータ経営研究所は、「業界」×「テクノロジー」を「X-Tech」とし「企業のX-Techビジネスの取り組みに関する動向調査」を実施。X-Techビジネスへの取り組み状況や成功要因と失敗要因について調査し、大企業とベンチャー企業などを軸に比較している。X-Techビジネス経験者では、「金融:FinTech」(39.0%)、「ヘルスケア:HealthTech」(17.0%)、「教育:EdTech」(13.8%)の順で経験の割合が高かった。
取り入れた先進テクノロジー及び取り組み結果についてのクロス分析では、「期待以上の成果が得られている」「期待通りの成果が得られている」と回答した割合が高かったものには「AR」(100%)、「脳科学」(80%)、「ビーコン」(77.4%)があった。一方、低い割合となったものでは「チャットボット」(41.2%)、「SNS」(40.5%)が目立った。
ビジネスモデルの立案・設計の段階では、成功要因として、「社会課題の解決や新しい価値の創出、イノベーションを実現させるといった強い意志・使命感」(40.9%:大企業、39.4%:ベンチャー)、「顧客ニーズの明確化」(40.0%:大企業)、「有望なターゲットセグメントの特定」(33.8%:ベンチャー)といったものの割合が高かった。これに対して失敗要因としては、「社会課題の解決や新しい価値の創出、イノベーションを実現させるといった強い意志・使命感」(33.3%:大企業)、「顧客ニーズの明確化」(20.0%:大企業)、「マネタイズ(収益モデル)の設計」(20.0%:大企業)、「情報・データの収集・分析・活用」(30.0%:ベンチャー)、「戦略やビジネスモデルは敢えて固めず、構築・実行フェーズへ」(30.0%:ベンチャー)といったもので割合が高かった。
ビジネスの構築・運用の段階における成功要因としては、「しっかり計画を立て、どっしり腰を据えて推進」(大企業:41.8%、ベンチャー:32.4%)、「とにかくスピード。全てをクイックに推進」(同:38.2%、同:33.8%)となっている。これに対して失敗要因では「やってみて考えるトライ&エラーで推進」(35.6%:大企業)、「とにかくスピード。全てをクイックに推進」(31.1%:大企業)、「しっかり計画を立て、どっしり腰を据えて推進」(30.0%:ベンチャー)、「周囲は気にせず、とにかく自分達がやりたい事・作りたい事だけを推進」(30.0%:ベンチャー)といったもので割合が高かった。
業界におけるテクノロジー適用では、イノベーション実現に向けた意思や計画、スピードといったものがビジネス成功のために、より重要となってくることがうかがえる。(編集担当:久保田雄城)